Chocolate

チョコレートは腸活に役立つ?期待される効果や選び方も紹介

腸活とは、食事や運動などの生活習慣を通して腸内環境を良くすることです。腸内環境を整えると免疫力がアップしたり、太りにくくなったりすることが期待できるため、腸活を始める人が増えています。腸活に良いとされる食品にも注目が集まっており、その1つがチョコレートです。

この記事ではチョコレートが腸活に役立つ理由や期待できる効果などを紹介します。また、腸活に良いチョコレートの選び方やあわせて食べたい食品も解説します。

   

チョコレートの摂取は腸活になる?

腸活の大切なポイントの1つが食生活の改善です。健康に良い成分が多く含まれているチョコレートは、腸活におすすめの食品です。ここでは、チョコレートの摂取が腸活に役立つ理由を紹介します。  

カカオ豆と腸内細菌の関係性

人の腸内にいる100兆個にも及ぶ細菌は善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3つに分けられます。腸内環境を良くするには3つのバランスが大切です。 チョコレートの原料であるカカオ豆には善玉菌のエサとなる不溶性食物繊維のリグニンが含まれています。健康な男女に粉末状にしたカカオ豆の外皮エキスを2週間摂取してもらった実験では、善玉菌の代表格であるビフィズス菌が増えたという結果が得られました。カカオ豆はビフィズス菌をはじめとする善玉菌を増やすのに役立つ可能性があります。

カカオプロテインが腸内環境を整える

カカオプロテインとは、タンパク質の一種でカカオに含まれています。2015年に初めて発見されました。難消化性のタンパク質であるカカオプロテインは、胃や小腸で吸収されることなく大腸まで届くため、善玉菌を増やして腸内環境を整える効果があります。また、腸を刺激して蠕動運動を促すこともカカオプロテインが腸内環境の改善に役立つ理由です。

カカオポリフェノールには抗酸化作用がある

カカオの健康成分として知られているカカオポリフェノールも、腸活に効く成分です。腸内環境が乱れる原因の1つが体内で活性酸素が増えすぎてしまうことです。カカオポリフェノールは抗酸化作用により活性酸素を抑制できるといわれています。 また、活性酸素の抑制は老化防止にもつながります。腸の老化が進むと便秘などの不調や病気のリスクが高まるため、抗酸化作用を持つカカオポリフェノールは積極的に摂取したい成分の1つです。    

チョコレートに期待できる腸活効果

カカオプロテインなどを含むチョコレートは、腸内環境を整えるため腸活に役立ちます。腸内環境が改善されると具体的にどのような変化が起こるのか、気になる方は多いでしょう。ここでは、チョコレートの摂取を続けることで期待できる腸活効果を4つ紹介します。

排便の頻度が高まる

チョコレートに期待できる効果の1つが、腸内環境を整えて腸の動きを活発にすることです。その結果、1週間の排便回数が増加し、いわゆる「お通じが良い」状態になるでしょう。便通は1日1回以上あるのが正常とされ、3日以上排便がないと便秘の可能性があります。便秘は腹痛や食欲不振を引き起こすだけでなく、老廃物が溜まって腸内環境が悪化する悪循環につながります。排便の頻度を増やすことは腸活の目的の1つといえるでしょう。

便の色が改善される

便の色は健康状態をチェックする手がかりとして活用できます。健康的な便の色は黄色や黄褐色または茶色です。腸内が酸性で善玉菌が多い環境では、胆汁に含まれるビリルビンが黄色っぽくなるためです。しかし、悪玉菌が多い環境になると、便の色は濃い茶色に変化します。便秘が改善され、お通じが良くなると便の色は明るい色へ変わっていくでしょう。なお、黒や赤の便は大腸内や肛門付近などで出血が起きているおそれがあるため、すぐに病院を受診しましょう。

排便量が増加する

お菓子メーカーの明治が行った実験では、ハイカカオチョコレートを摂取した被験者は排便量が1週間で2倍ほどに増えたことが確認できました。カカオプロテインや不溶性食物繊維のリグニンには、大腸に届いて便のカサを増やす作用があるためだと考えられます。リグニンには水分を吸収して膨らむ性質があることも、排便量の増加につながったといえるでしょう。 便の量が少ないことは便秘を引き起こす原因であるため、排便量を増やすことも腸活を成功させるポイントです。

腸内フローラに変化がみられる

腸内フローラとは、腸内に細菌が密集している様子を花畑に例えた表現で、腸内細菌叢ともいいます。お菓子メーカーの明治による実験では、ハイカカオチョコレートの摂取を続けたグループは実験開始前と比べて腸内フローラに変化がみられました。チョコレートに含まれるカカオプロテインなどのチョコレートは、腸内細菌に影響を与えることがわかります。  

腸活のためのチョコレートの選び方

ミルクチョコレートやホワイトチョコレート、プラリネのようなフィリングが入ったものなどチョコレートにはさまざまな種類があります。種類や使われている素材によって腸活への効果は異なるため、より高い効果を期待できるものを選びましょう。 また、チョコレートはあくまでも嗜好品のため、食べ方にも注意が必要です。ここでは腸活のためにチョコレートを選ぶポイントを紹介します。

高カカオ製品を選択する

チョコレートに含まれる腸活に役立つ成分の多くは原材料のカカオに由来しているため、よりカカオ含有量が高いほうが効果を期待できるでしょう。具体的にはカカオ含有量70%以上の高カカオといわれる製品を選ぶのがおすすめです。チョコレートはカカオに砂糖や乳脂肪分などを混ぜ合わせて作られているため、種類によってはカカオの含有量が低く、腸活への効果があまり期待できないものもあります。たとえばホワイトチョコレートにはカカオマスが含まれていません。 ただし、カカオは苦みが強いため、含有量が多すぎると食べにくいと感じる可能性があります。高カカオ製品の中でも食べやすく続けやすいものを選ぶとよいでしょう。

食べすぎに注意する

チョコレートはカカオのほかに砂糖や脂肪分などを加えて作られています。糖質や脂質の取りすぎは生活習慣病のリスクを高めるため、腸活目的でチョコレートを食べる場合でも食べすぎに注意が必要です。また、砂糖の摂りすぎは悪玉菌を増やして腸内環境を悪化させるため、腸活にとっても良くありません。 厚生労働省や農林水産省では、1日あたりに間食から得るカロリーを200kcal以下に抑えることを推奨しています。チョコレート以外の間食の内容や量も考慮して調整するとよいでしょう。    

チョコレートとあわせて食べたい食品

そのまま食べるだけでなく、他の食材と組み合わせても楽しめることはチョコレートの魅力です。スーパーマーケットや専門店ではナッツやドライフルーツを混ぜて固めた板チョコレートや、アーモンド・マカダミアナッツにチョコレートをかけたお菓子など、さまざまな製品が並んでいます。特に不溶性食物繊維が多く含まれているナッツは、腸活におすすめの食材です。チョコレートと組み合わせて食べることでより高い効果が得られる可能性があります。 そのほかにチョコレートと相性の良い食品としては、オレンジやラズベリーのような酸味のあるものが挙げられます。また、ワインやコーヒーなどの飲み物とあわせるのもおすすめです。たとえばほろ苦いハイカカオチョコレートには、しっかりとした渋みのある赤ワインがよく合います。    

まとめ

カカオプロテインやカカオポリフェノールなどの成分が含まれるチョコレートは、腸内環境を整えるため腸活に役立つ食材です。チョコレートを食べることで排便回数が増えたり、便の色が良くなったりする効果が期待できます。 腸活を目的とするならハイカカオチョコレートがおすすめです。また、ナッツやワインなど、相性の良い食べ物や飲み物と組み合わせるのも良い方法です。食べすぎに注意しながらチョコレートを楽しみましょう。  
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