Chocolate

チョコレートの原料となるカカオニブとは?栄養成分とともにおいしい食べ方を紹介

チョコレートの原料であるカカオニブにはさまざまな栄養素が含まれており、摂取すると心身の健康をサポートしてくれる効果が期待できます。カカオニブには甘みがないため、食べる際はひと手間加えることがおすすめです。この記事では、カカオニブの栄養成分やその効果、カカオニブをおいしく食べるための方法について解説します。  

チョコレートの原料でもあるカカオニブとは

カカオニブはカカオ豆を砕いた一部分のことを指します。さらにカカオニブを加工し、砂糖やミルクなどを加えたものがチョコレートです。ここでは、あまりなじみのないカカオニブとはどのような成分や特徴があるのか紹介します。

 

カカオ豆を砕いたもの

カカオニブは、カカオ豆をローストして豆の水分を飛ばし、砕いて皮と胚芽を除いた胚乳部と呼ばれる部分のことを指します。カカオニブは豆を焙煎して砕いているため、見た目はチョコレートのようではありません。チョコレートチップに似た見た目をしており、食感は硬くカリカリしていることが特徴です。カカオニブはそのまま食べたり、さらに加工して砂糖やミルクを加えチョコレートにしたりと、加工によって食べ方や味に変化が起きやすい食べ物でもあります。

成分の半分ほどがココアバター

カカオニブの成分は、約半分がココアバターでできています。ココアバターとはカカオ豆の油脂分で、チョコレートに加工した際のなめらかな食感は、このココアバターの油脂によるものです。カカオニブには50%~57%のココアバターが含まれており、成分の半分以上が油脂でできていることが分かります。ココアバターは人肌よりも少し低い温度で一気に溶け、冷やすと固まる性質を持っています。この性質により、チョコレートは冷やすと溶け、口に入れるとなめらかに溶けてなくなるのです。

チョコレートの風味を感じられる

チョコレートの風味を感じられるカカオニブですが、苦みや酸味が強いため、苦手な人もいるでしょう。カカオニブはカカオ100%のため、甘みがありません。そのため、食べる際は、アイスクリームやグラノーラなどにかけたり混ぜたりするとおいしく食べられます。カカオニブは焙煎する温度や時間で味に変化が起きるため、選ぶカカオニブによって苦みや酸味に違いが出ることが特徴です。そのため、好みに合わせて選ぶことをおすすめします。

   

カカオニブに含まれる栄養成分

カカオニブにはさまざまな栄養成分が含まれており、心身の健康をサポートしてくれる効果が期待できる食べ物です。カカオニブの成分には、抗酸化作用やリラックス効果、さらには整腸作用が期待できる成分が豊富に含まれています。スーパーフードと呼ばれるカカオニブを摂取することで得られる効果やその成分について解説します。

カカオポリフェノール

カカオポリフェノールは、体の酸化を防ぐ効果がある成分です。体は年齢を重ねるごとに酸化し、皮膚の老化やコレステロールの酸化などを引き起こします。その結果、たるみや動脈硬化などを起こす可能性が高まるのです。カカオポリフェノールは、体内の酸化を防ぐ作用があるため、たるみや動脈硬化などの予防に効果的です。また、血管を広げる効果もあり、血流がよくなることで血圧を下げる効果があることも分かっています。

テオブロミン

テオブロミンは血行を促進したり、気分が落ち着いたりなどの効果が期待できる成分です。カカオニブに含まれるテオブロミンは、血管の拡張や利尿作用に働きかける成分です。血管が拡張されると血流がよくなり、むくみや冷えが解消され、利尿作用により解熱効果が期待できます。また、テオブロミンは自律神経にも働きかけるため、リラックス効果を得られるのです。

リグニン

カカオニブに含まれるリグニンには、腸内環境を改善する効果があります。リグニンは不溶性食物繊維の1つで、体内に取り込まれないことが特徴です。体内に残ることで便の量が増加し排便が促され、便秘の改善が期待できます。また、便のにおいや腸内の環境を整える効果もあるため、摂取することで腸内をきれいに保てるのです。

カフェイン

カカオニブに含まれるカフェインは、眠気や疲労感の軽減に役立つ成分です。カフェインには、覚醒効果や中枢神経を興奮させる作用があります。この作用により、眠気や疲労感が軽減するのです。また、疲労感が軽減することで集中力がアップする効果も期待できます。しかし、取りすぎると頭痛や不眠につながる恐れがあるため注意しましょう。

   

カカオやカカオマスとの違い

カカオは製造が進むごとに名称が変化します。カカオとは果実のことを指します。このカカオの果実に包まれた豆をカカオ豆と呼び、カカオ豆をローストし砕いたものがカカオニブです。そのカカオニブをすり潰したものがカカオマスで、カカオマスに砂糖やミルクなどを加えるとチョコレートができあがります。栄養価に違いはなく、製造工程や見た目に違いがあります。カカオニブはそのまま食べられる一方で、カカオマスは加工する必要があることも特徴です。

     

カカオニブのおいしい食べ方

カカオニブはそのまま食べると苦みや酸味が強いため、苦手な人もいます。そのまま食べることに抵抗がある人でも、ひと手間加えることでおいしく食べられるでしょう。独特な味を緩和させるには、乳製品やグラノーラなどにかける方法がおすすめです。ここでは、カカオニブを使用したレシピをいくつか紹介するため、参考にしてみてください。

グラノーラに混ぜる

カカオニブをグラノーラに混ぜることで、苦みや酸味を感じずに食べられるでしょう。グラノーラを手作りする場合のレシピを紹介します。

オートミールと砕いたナッツを混ぜ、そこに黒糖とメープルシロップ、全粒粉を加えさらに混ぜる。天板に混ぜたものを敷き、170℃のオーブンで30分焼く。焼けたらカカオニブを振り混ぜ、はちみつもかけて15分焼く。焼けたらドライフルーツを混ぜて完成。

カカオニブが入ったグラノーラも市販されているため、上手に利用しましょう。

ヨーグルトに混ぜる

カカオニブをヨーグルトにふりかけるだけで、簡単においしく摂取できます。カカオニブを使用したヨーグルトのレシピを紹介します。

ヨーグルトに好みのフルーツ・はちみつをかける。最後にカカオニブをふりかければ完成。

いつも食べているヨーグルトにかけるだけで、おいしくカカオニブを食べられます。添えるフルーツはチョコレートと相性のよいバナナがおすすめです。また、ヨーグルトだけでなく、アサイーボウルにふりかけてもおいしく食べられます。

アイスクリームと一緒に食べる

カカオニブをアイスクリームにふりかけることで、いつもの間食に栄養をプラスできるでしょう。手作りする場合のカカオニブ入りアイスクリームレシピを紹介します。

カカオニブとお好みでナッツにはちみつをかけ漬けておく。砂糖・卵・生クリームをミキサーでふくらむまで混ぜる。ふくらんだら取り出し、はちみつ漬けのカカオニブとナッツを入れ混ぜる。容器に移し冷やし固めれば完成。

アイスクリームは自宅で簡単に手作りできます。この機会に作ってみてください。

スムージーにする

朝食や間食にスムージーを飲む人には、カカオニブ入りスムージーがおすすめです。簡単なレシピを紹介します。

ミキサーにバナナ・豆乳または牛乳・はちみつを入れ混ぜる。ある程度混ざったらカカオニブを入れさらに混ぜる。全体がなめらかになれば完成。

バナナとはちみつの甘みで飲みやすいスムージーに仕上がります。甘みが苦手な人は、はちみつの量を減らすか省くことでカカオニブのほろ苦さを感じられるスムージーができます。

 

まとめ

あまりなじみのないカカオニブですが、その栄養価は高く、普段の生活に取り入れることで心身の健康を向上させる効果が期待できるでしょう。スーパーフードと呼ばれるカカオニブは、そのままだと苦みが強く食べづらいため、紹介したレシピを参考においしく摂取してみてください。

   
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