お菓子のレシピやスイーツのコラムなどを読んでいると「ガナッシュ」という言葉をよく見かけるでしょう。「チョコレートと生クリームを混ぜたもの」ですが、いざガナッシュについて聞かれると悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ガナッシュの意外なルーツや、間違われやすい他のお菓子との違いを詳しく解説します。知識を持ってお菓子を選びたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
生チョコレートとクッキーの相性が抜群な「ショーコラ」と、3層のチョコレートを楽しめる「パリトロ」2種類が入った、当店一番人気のアソートセットです。
「ガナッシュ」という言葉自体はよく耳にしますが、具体的にガナッシュについて説明できる方は意外と少ないのではないでしょうか。口溶け滑らかなチョコレートクリームで、幅広い世代に愛されていることが特徴です。
ここからは、ガナッシュの定義と意外な語源、さらに生チョコやトリュフなどとの違いについて紹介します。
ガナッシュとは、チョコレートと生クリームを混ぜ合わせて作る、なめらかなチョコレートベースのクリームです。意外にも「ガナッシュ(ganache)」はフランス語で「まぬけ」や「のろま」という意味を持ちます。
こうした名前がつけられた理由には所説ありますが、19世紀頃、ある見習いシェフが誤ってチョコの中に熱い生クリームをこぼしてしまい、怒ったシェフに「このガナッシュ(まぬけ)!」と怒鳴られたのが始まりというエピソードが有名です。
しかし、その失敗作を混ぜてみたところ、これまでにない滑らかなクリームが誕生したという、まさに怪我の功名から生まれたものといえるでしょう。
結論からいうと、ガナッシュはチョコレート菓子の“ベース”となる素材で、生チョコはそのガナッシュを使って作られるチョコレート菓子の一種です。ガナッシュをバットに流して冷やし固め、それを切り分けてココアパウダーを振ると「生チョコ」になります。
また、日本では「生チョコレート」の基準があり、チョコレート含有量が全重量の60%以上、生クリームが10%以上とされています。
チョコレート菓子のなかでも生チョコは人気が高く、バニラビーンズにも生チョコをバタークッキーでサンドした「ショーコラ」というロングセラー商品があります。
生チョコと並んでご褒美チョコやプレゼントとしても人気の「トリュフ」や、よく見聞きする「ボンボンショコラ」との違いも併せてチェックしておくと理解しやすいです。
ボンボンショコラと聞くとお酒が入ったチョコレートを思い浮かべる方も多いでしょうが、正しくは一口サイズのチョコレートの総称であり、必ずしもアルコールが入ったチョコレートとは限りません。
トリュフはガナッシュを高級食材の「トリュフ」に似せて球形に丸め、チョコやココアパウダーでコーティングしたものを指します。
つまり、トリュフと生チョコはどちらもガナッシュをベースにしたチョコレートで、ボンボンショコラに属すると考えると良いでしょう。
ガナッシュの仕上がりを左右するのは、チョコレートと生クリームの比率です。1:1にするとケーキのコーティングやナッペをするのに適した柔らかいガナッシュになります。チョコレートの割合を増やして2:1にすると、冷やしたときにしっかりと固まり、生チョコやトリュフを作る際にも扱いやすいです。
しかし、使用するチョコの種類によっても割合の調整が必要で、手作りする際にはカカオ分に注意しましょう。例えば、カカオ分の高いダークチョコに比べて、ホワイトチョコは固まりにくい特徴があります。割合の調整が失敗しないための重要なポイントです。
なお、油分が多くなると分離するリスクが高くなってしまうため、使用する生クリームは、乳脂肪分35〜45%程度のものを選ぶと、なめらかで安定したガナッシュに仕上がりやすくなります。
市販のチョコレート菓子も美味しいですが、バレンタインシーズンやお家でゆっくりと過ごせる時間のあるときには、「自分で手作りしてみたい」と考える方も多いでしょう。
ガナッシュは材料がシンプルであるがゆえに、1つひとつの工程が仕上がりの質に大きく影響します。未経験の方も、実は何度かチャレンジしたことのある方も、ぜひ参考にしてみてください。
まず、チョコレートは均一な大きさに細かく刻むことがポイントです。大きさにバラつきがあると、溶け残りの原因になり、口溶けを損なうダマができてしまいます。チョコレートを刻むときには、水気のない包丁とまな板を使うように気をつけましょう。
チョコレートに加える生クリームは小鍋で温めますが、沸騰させない程度(鍋の縁がフツフツしてきたくらい)で火を止めることが重要です。熱すぎるとチョコの油分が分離しやすくなり、反対に低すぎるとチョコが溶けきらずにムラになってしまいます。
温めた生クリームを加えたら、すぐには混ぜず1分ほど余熱で溶かします。混ぜる際は、泡だて器ではなくヘラを使って、中心から小さく円を描くようにゆっくり混ぜましょう。
このとき、空気を入れないように意識することがポイントです。気泡が入ってしまうと、見た目や口当たりに影響を及ぼしてしまいます。
バターや水あめ・リキュールの入ったガナッシュを作る場合には、このタイミングで加えましょう。水あめは生クリームと先に混ぜて加えるのが一般的です。
ガナッシュにキレイなツヤが出るかどうかは、しっかりと「乳化」できているかが大きな分かれ道です。乳化が成功すると、始めは分離しているかのように見えた液が、あるタイミングから急に重くなり光沢が出始めます。
この状態になれば、ガナッシュ作りに成功している状態です。ガナッシュの粗熱が取れたら、バットなどに移しラップをかけて冷蔵庫で冷やしましょう。保存期間は長くないため、早めに使用することが重要です。
「表面に脂が浮いてボソボソになった」「いつまでたっても固まらない」こうした失敗は、多くの方が一度は経験するものです。
失敗を未然に防ぐためには温度計の使用が確実ですが、もし失敗してもそこでガナッシュ作りを諦めてしまう必要はありません。
ここからは、ガナッシュ作りに失敗してしまったときの対処法について紹介します。
分離の原因は、湯煎の温度が高すぎてチョコの油脂が溶け出したり、生クリームを加えた後の混ぜ方が不十分だったりすることがほとんどです。
復活させるには、ボウル全体を温めてよくチョコレートを溶かし、生クリームを少し(小さじ1杯程度)足して中心からゆっくりと混ぜ直してみてください。ツヤが戻り、滑らかな状態に復活させられる可能性があります。
包丁やまな板などの道具に水分がついていたり、混ぜている最中に水分が入り込んでしまったりすると、分離の原因になりますが、水分による分離は復活が難しいため気をつけましょう。
冷蔵庫に入れても固まらない場合は、生クリームの割合が多すぎたり、水分量が多かったりすることが原因として考えられます。この場合は、刻んだチョコレートを少量ずつ足して溶かし込むことで濃度を調整できます。
もし成形が困難な場合でも、せっかく作ったガナッシュを捨てる必要はありません。パウンドケーキの生地に混ぜ込んで焼いてみたり、アイスクリームにかけるチョコソースにしたりとアレンジをして活用してみましょう。
牛乳で薄めてチョコレートドリンクにして楽しむのも、自宅にある材料で気軽にリメイクできるためおすすめです。



ガナッシュの手作りに挑戦しようとさまざまなレシピを見ていると、材料が揃っていなかったりレシピによっては水あめが入っていたりすることがあるでしょう。知識がないと、代用がきくのかどうかも分からず、分からないまま進めてしまうと失敗の原因にもなりかねません。
ここからは、ガナッシュに関するよくある質問を回答と併せて紹介します。
A.生クリームは一般的なスーパーでも販売されていますが、高価なうえに作る量によっては余らせてしまう分の方が多くなってしまうケースもあるでしょう。
生クリームが用意できていない場合には、牛乳での代用が可能ですが、牛乳が生クリームよりも脂質が低いため、そのままではコクが足りず固まりにくくもなってしまいます。
おすすめは、チョコレート100gに対して「牛乳多さじ2+練乳大さじ2分の1」の組み合わせです。練乳を加えることで、濃厚さと粘り気がプラスされます。
A.水あめやバターを入れなくてもガナッシュは作れますが、それぞれに入れることによるメリットがあります。水あめは分離しにくくなったり冷やしても固くなりすぎない効果があり、バターはリッチなコクが生まれ、よりツヤが出やすくなることがポイントです。
バターを入れる際には量に気をつけましょう。生クリームと混ぜて入れたり、必要以上に量を入れすぎたりすると、油分が多くなり分離してしまうリスクが上がります。
バターや水あめを入れる場合は、参考にするレシピも同様にバターや水あめを入れているレシピを見つけることが重要です。
ガナッシュはチョコレートと生クリームのシンプルなクリームです。滑らかな口溶けはトリュフや生チョコなど多くのチョコレート菓子に用いられており、自分へのご褒美や贈り物としても選ばれています。
手作りする際には生クリームが入っていることから、日持ちが良くないことに注意が必要です。市販のチョコレート菓子も賞味期限に気をつけましょう。
バニラビーンズにはガナッシュを使用した人気商品が数多くあり、幅広い世代におすすめです。ぜひご褒美タイムのお供に選んでみてください。