Chocolate

チョコレートの種類とは?カカオ分や形状による分類について解説

手軽に食べられるものから贈り物まで、多くのチョコレート商品がありますが、どのように分類されているのか知らない方も多いでしょう。本記事では、カカオ分や形状の分類について紹介します。チョコレートの違いを知り、選ぶ際の参考にしましょう。

 

 

カカオ豆由来の成分(カカオ分)とは

チョコレートは、カカオ豆を原料としているため、カカオ豆由来の成分のものを「カカオ分」と表記している場合があります。カカオ豆由来の成分は、次の通りです。

 

カカオマス 胚乳部のカカオニブをすり潰し、ペースト状にして固めたもの
ココアバター カカオニブから乳白色の油分だけを取り出した油分
ココアパウダー カカオニブからココアバター以外の残りを粉状に砕いたパウダー

 

チョコレートは、上記3つの由来成分を混ぜ合わせて作られます。この総重量が「カカオ分」として商品に表記されています。チョコレートには、各国で定められている国際食品規格の基準があり、それが「CODEX標準規格」です。

チョコレートの表記については、チョコレート類の表示に関する公正競争規約において定められています。この規約で分類されているのは、チョコレートの原料となる基準の「チョコレート生地」「準チョコレート生地」と、チョコレート菓子の基準の「チョコレート菓子」「準チョコレート菓子」の4つです。チョコレート生地の使用量によって、チョコレートまたはチョコレート菓子にわかれます。また、準チョコレートも同様に準チョコレート生地の使用量によって、準チョコレートまたは準チョコレート菓子にわかれます。

 

・チョコレート生地

チョコレート生地は、カカオ分と乳固形分の合計が35%以上のものです。チョコレートの総重量のうち、60%以上のチョコレート生地を使用すると「チョコレート」、60%未満だと「チョコレート菓子」となります。

成分\区分 チョコレート生地
基本タイプ カカオの代わりに 乳製品を使用したタイプ ミルクチョコレート生地
カカオ分(※1) (うちココアバター) 35%以上 (18%以上) 21% (18%以上) 21% (18%以上)
脂肪分(※2)  ー
乳固形分 (うち乳脂肪分) 任意   カカオ分と合わせて35%以上 (3%以上) 14%以上 (3%以上)
水分 3%以下 3%以下 3%以下

(※1)ココア分=(カカオマス+カカオニブ+ココアパウダー+ココアバター+ココアケーキー)ー水分 (※2)脂肪分:ココアバター、乳脂肪分を含む

 

・準チョコレート生地

準チョコレートは、カカオ分15%またはカカオ分7%以上かつ、乳固形分が12%以上のものです。チョコレートの総重量のうち、60%以上のチョコレート生地を使用すると「準チョコレート」、60%未満だと「準チョコレート菓子」となります。

成分\区分 準チョコレート生地
基本タイプ 準ミルクチョコレート生地
カカオ分(※1) (うちココアバター) 15%以上 (3%以上) 7% (3%以上)
脂肪分(※2) 18%以上 18%以上
乳固形分 (うち乳脂肪分) 任意   12.5%以上 (2%以上)
水分 3%以下 3%以下

(※1)ココア分=(カカオマス+カカオニブ+ココアパウダー+ココアバター+ココアケーキー)ー水分 (※2)脂肪分:ココアバターと乳脂肪分を含む

 

・チョコレート菓子

チョコレート菓子は、チョコレート生地が総重量の60%未満で、チョコレート以外のナッツやフルーツ、ビスケットなどを合わせた加工品のことです。

ショーコラやパリトロも「チョコレート菓子」です!

 

・準チョコレート菓子

準チョコレート菓子は、総重量の60%未満が準チョコレート生地で、チョコレート以外の食材であるナッツやフルーツ、ビスケットなどと合わせた加工品のことです。

 

 

カカオ分によるチョコレートの種類(分類)

チョコレートは、カカオ分の量で種類が分かれます。カカオの量や含まれている成分が違うため、味や香りに違いがあります。チョコレートの種類は以下の通りです。

種類 特徴
ミルクチョコレート ミルクの量が多く、甘くて食べやすい ミルクチョコレート生地に乳固形分の量が14%以上 主な材料:砂糖、ココアバター、カカオマス、脱脂粉乳など
ダークチョコレート 苦味がアクセントでカカオの味が楽しめる カカオの濃度が40~60%以上[1] のもの、厳密な基準はない 主な材料:カカオマス、砂糖、ココアバターなど
ホワイトチョコレート まろやかでクリーミーな味わい チョコレートの生地は、カカオ分が総重量の35%(ココアバターの場合、総重量の18%以上)で水分が総重量の3%以下のもの 主な材料:砂糖、全粉乳、ココアバター、植物油脂、脱脂粉乳など

 

 

 

ダークチョコレート

ダークチョコレートには厳密な基準はありません。そのため、カカオの濃度が40~60%以上のものを「ダークチョコレート」もしくは「ビターチョコレート」というケースが多いようです。最近では、栄養素の豊富な高カカオチョコレートの人気が高く、カカオ分が70~95%の低糖なチョコレートも増えています。そのため、高カカオチョコレートは、ダイエット中の方にもおすすめです。

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ミルクチョコレート

ミルクチョコレートは、ミルクチョコレート生地の乳固形分の量が14%以上でなければならないと定められています。この基準を超えると「ミルクチョコレート」の記載が可能です。

 

 

ホワイトチョコレート

ホワイトチョコレートには、通常のチョコレートが茶色になるカカオマスやココアパウダーが含まれていません。その代わりに、乳白色のココアバターを使用します。 チョコレートの生地は、カカオ分が総重量の35%(ココアバターの場合、総重量の18%以上)で水分が総重量の3%以下のものが原則です。この条件を満たすものであれば、ココアバターが主原料のホワイトチョコレートでも、正真正銘のチョコレートといえます。

ホワイトチョコレートは、乳白色であるココアバターのみを使用しているため、ミルクやダークのチョコレートとは見た目が大きく異なります。ホワイトチョコレートには、ミルクチョコレート・ダークチョコレートと違いカフェインが含まれていないため、カフェインを摂取したくない方にもおすすめです。

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形状や原料によるチョコレートの種類(分類)

コンビニやスーパーだけでなく、専門店やデパートなどでもさまざまな種類のチョコレートが販売されています。

種類 特徴
板チョコレート そのまま食べるものと製菓用がある
カカオパウダー お菓子だけでなく料理にも利用
チョコレートチップス お土産で人気の商品
トリュフ 贈り物や手作りお菓子の定番
チョコレートバー 小腹が空いたときに魅力的
クーベルチュール コーティングに使用される

販売されているチョコレートの種類は、カカオの含有量以外にも形状や原料により分類されます。

 

板チョコレート

板チョコは、チョコレートを板状の型に流し成形したもので、コンビニやスーパーなどで見かける一般的なチョコレートの1つです。さまざまなメーカーが販売しており、メーカーによって味や風味が異なります。板チョコレートは、お菓子作りにもよく使用されるチョコレートです。最近では、中にナッツやフルーツなどが入っているものも多くあります。

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カカオパウダー

カカオパウダーとは、チョコレートの原料であるカカオ豆を砕いてパウダー状にしたものです。カカオパウダーには、特有の甘酸っぱさあるため、飲み物や料理に用いられることがあります。カカオパウダーは、ココアパウダーと間違えやすいですが、ココアパウダーとは別物です。カカオパウダーは焙煎していないカカオ豆をパウダー状にしたもので、ココアパウダーの製造は焙煎から始まります。

 

 

チョコレートチップス

パリッとしたポテトチップの表面に、まろやかなチョコレートがコーティングされている甘しょっぱいチョコレート菓子です。ストロベリーやオレンジ、キャラメルなどのさまざまな味があります。

 

 

トリュフ

トリュフは一口サイズのチョコレート全般のことを指しており、「ボンボンショコラ」の一種です。世界三大珍味である高級食材のきのこのトリュフに似せて作られたチョコレートのためこの名がつきました。

土から掘り出してすぐのトリュフを再現するために、ココアパウダーをまぶしたり、チョコレートに生クリームを加えてなめらかに仕上げた「ガナッシュ」をあえていびつな形にしたりしています。

 

 

チョコレートバー

チョコレートバーは、2種類のチョコレートを表す言葉として用いられています。1つは板チョコのことです。もう1つがチョコレートを棒状にした洋菓子を意味しています。クッキーやキャラメル、スナック菓子などを一緒に固めて作られているものもあります。

 

 

クーベルチュール

ココアバターの含有量の多いチョコレートが「クーベルチュール・チョコレート」です。
35%以上の高い流動性をもつチョコレートを指します。「クーベルチュール」とはフランス語で掛け布団、毛布などの意味があり、形容詞では「覆われた」という意味です。そのためクーベルチュールは、ケーキやドーナッツなどのコーティングに使われます。

 

 

 

 

チョコレートに種類について理解する

チョコレートは、カカオ分の種類と、形状や原料により分類されています。ミルクチョコレート・ダークチョコレート・ホワイトチョコレートなど、さまざまな味が楽しめるだけでなく、加工されたチョコレート菓子もあり、見た目や食感も多種多様です。 チョコレートの種類や特徴を知ることで、好みの種類を選ぶ際の参考にもなり、その商品のオリジナルアイデアにも気づけるでしょう。チョコレートの種類を理解して、今の気分にピッタリのチョコレートを選びましょう。

 

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