チョコレートは子どもも大人も大好きな食べ物ですが、小さい子どもの場合「いつから食べさせても良いのだろうか」と悩みます。
またチョコレートの刺激が強いといった印象から、子どもに食べさせることに抵抗を抱えている方もいるでしょう。結論として、チョコレートは3歳を目処に少しずつ食べさせるのが良いといわれています。今回は子どもにチョコレートを食べさせる際の注意点やチョコレートが持つ栄養素について紹介します。親子でチョコレートを楽しむきっかけにしてください。
チョコレートは一般的に3歳から食べさせても良いといわれています。しかし、明確な根拠があるわけでなく3歳であれば比較的さまざまな食材を経験していることから、この年齢が設けられているといえるでしょう。
チョコレートを食べ始めても良い基準は明確に設けられていません。場合によっては離乳食が終わる1歳半頃から食べさせても良いというものも見られますが、砂糖や脂肪分が多いため、消化機能の未発達な状態では体に負担を与えてしまいます。
基本的に3歳を目安にチョコレートを含んだお菓子から始めると、無理なく取り入れられるでしょう。また、早く与えすぎると味が濃いものを好み過ぎる点も懸念点です。
子どもにチョコレートを食べさせる場合、急にチョコレートの塊を食べさせるのではなく少量のチョコレートが乗ったケーキや、チョコレート味のお菓子から始めましょう。チョコレートとはどのようなものかを子どもに楽しんでもらった上で、少しずつチョコレートを多く含むお菓子へと進みましょう。
子どもによってはチョコレートの甘さに驚き、食べない可能性もあります。しかし、無理に食べさせるのではなく子どもが食べたくなるタイミングを待ちましょう。
チョコレートは子どもに無理やり食べさせる食材ではありません。しかし、食べられるようになって少しずつチョコレートを与えるとメリットも見られます。ここでは子どもに嬉しいチョコレートを取り入れるメリットを紹介します。
チョコレートはミネラルを含んでいるため、成長期の体作りをサポートします。ミネラルは体が必要とする5大栄養素の一つで、私たちの骨や血液などを作ったり心身のバランスを整えたりする働きを持っています。
成長期にミネラルを含んだ食材の摂取は必要なため、おいしいチョコレートを通して栄養摂取できると良いでしょう。また、私たちの体はミネラルを体内で作れないため食べ物から摂取する必要があります。チョコレートであればおいしくミネラルを摂取できるでしょう。
チョコレートには「カカオポリフェノール」という免疫力や抵抗力を高める成分も含まれています。カカオポリフェノールは抗酸化作用が期待できるため、子どもがかかりやすい風邪や感染症予防への効果があるといわれています。
小さい時期はまだまだ免疫力が弱いことから、保育園や学校で風邪をもらってくる機会が多くあるでしょう。しかし、適量のチョコレートを摂取することで、風邪や感染症予防も期待できます。
とくに、風邪をひきやすい冬の時期はミルクとチョコレートを溶かしてホットチョコレートドリンクを親子で楽しむのもおすすめです。子どもが喜ぶ形でカカオポリフェノールを取り入れていきましょう。
チョコレートは栄養面でのメリットだけでなく、親子のコミュニケーションのきっかけにもなります。たとえば、学校から帰ってきておやつに一緒にチョコレートを食べたり、お出かけの際にチョコレートを持って行き公園で食べたりと楽しみながらとりいれましょう。
子どもにとっては「お父さんやお母さんと外でチョコレートを食べた」というだけでも、とっておきの思い出になります。お出かけの際にチョコレートを鞄に入れて行くのも良いでしょう。
ひょっとしたら、大人になってから「小さい頃に〇〇でチョコレートを食べたことを覚えているよ」と思い出話が聞けるかもしれません。
またチョコレートであれば、バレンタインの時期に子どもと一緒にチョコレートクッキーやチョコレートケーキ作りを楽しむのもおすすめです。
ここでは子どもがチョコレートを食べる際の目安量を紹介します。チョコレートの目安量は1日の必要摂取量を考えた上で決定しましょう。
なお、子どもの間食におけるエネルギー摂取量は3歳から5歳で250kcalほどといわれています。この数字を基準にチョコレートの摂取量を考えてみましょう。
板チョコレートの場合、1〜3片程度が目安です。板チョコ1枚あたりのカロリーは283kcal程度です。しかし、全てを食べてしまうとお腹がゆるくなったり味が濃いものに慣れてしまったりと、子どもにとって良い影響を与えません。そのため、板チョコレートは1〜3片程度にし、他のおやつも取り入れるようにしましょう。
暑い時期はチョコレートアイスが食べたくなることもあるでしょう。チョコレートアイスの場合はカップのものやコーンのものを大人と分け合うのが良いでしょう。チョコレートももちろんですが、アイスそのものも1カップそのまま食べてしまうとお腹を壊す原因になります。お父さんお母さんや兄弟と分け合って食べるのが良いでしょう。
チョコレートを含んだお菓子の場合、チョコレートの量というよりもカロリー単位で計算していきましょう。1日に間食で摂取するカロリーの理想が250kcalのため、チョコレート菓子は150kcal程度にとどめましょう。チョコレートをふんだんに含むお菓子の場合はこれ以下にする方法もおすすめです。チョコレート菓子とバナナなど果物という組み合わせでカロリー摂取するのも良いでしょう。
ここからは子どもがチョコレートを食べる際に知っておきたい3つの注意点を紹介します。チョコレートは大人も子どもも美味しいと感じるものの、虫歯の可能性があったり食べ過ぎるとご飯が食べられなくなったり、人によってはお腹がゆるくなったりとデメリットも含んでいます。
チョコレートを食べた後は必ず歯磨きをしたりうがいをしたりと虫歯に注意しましょう。チョコレートだけでなく、おやつや食事をとった後に歯磨きをしなければ口の中の食べかすを栄養源として虫歯が発生します。
子どものうちに虫歯が起こると、永久歯の生え方に支障をきたしたり歯が抜けるのが早まったりとデメリットがあります。おやつを食べた後、歯磨きをするうがいをする習慣を身につけましょう。
チョコレートは食べ過ぎにも注意が必要です。子どもは美味しいものを見つけたらお腹がいっぱいになるまで食べたくなるものです。しかし、チョコレートを食べ過ぎると人によってはお腹がゆるくなったり肌が荒れてしまう可能性もあります。
とくに、チョコレートは刺激が強い食べ物のため、子どもの場合は摂取量に注意しましょう。食べてもいい量のチョコレートを小皿に出して食べさせると良いでしょう。
チョコレートによっては風味付けに洋酒を含んだ商品も見られます。アルコールを含んだチョコレートを子どもに与えないようパッケージの確認をおすすめします。アルコールを含んだチョコレートは成分表にアルコール分が記載されていたり表面に注意書きがされています。貰い物のチョコレートを食べる際は注意が必要です。
チョコレートは子どもにとっても大人にとっても楽しみながら食べられる食材です。しかし、子どもの場合は、年齢や摂取量に気をつけなければいけません。
小さな子どもの場合はチョコレートのお菓子から初めて本人の様子を見ながら進めていきましょう。チョコレートを通して子どもにおいしいものを食べる喜びを感じてもらいましょう。