※この記事は2026年8月10日に内容を更新しました。
亜鉛は身体に必要不可欠なミネラルの1つで、主に牡蠣や豚レバーといった魚介や肉類に含まれています。しかし実は、亜鉛はチョコレートにも含まれているのをご存じでしょうか。今回は亜鉛不足の症状やチョコレートに含まれる亜鉛について解説します。
一口にチョコレートといっても、カカオ含有率によってミルクチョコレートやビターチョコレートなど幅広い種類が存在します。そのなかでも健康によいといわれるのは「ダークチョコレート」です。ダークチョコレートはカカオ分が50〜90%含まれているチョコレートの総称で、抗酸化作用が期待できるフラボノイドや各種ミネラルが含まれています。
チョコレートの貴重な栄養素はカカオ成分に含まれているため、カカオ成分の割合が大きいチョコレートほど、高い健康効果が見込めると言われています。
まずは、亜鉛が不足する際にどんな症状が表れるのか解説します。下記の症状は亜鉛以外の栄養が不足したり、なんらかのケガ・病気にかかっても引き起こりますが、複数該当する場合は亜鉛不足を疑ってよいかもしれません。
| 亜鉛不足による症状 | 特徴 |
|---|---|
| 味覚障害 | 味を感じる「味蕾」と呼ばれる細胞の機能が低下し、味の感じ方が変化 |
| 貧血 | 疲労感や立ちくらみといった症状が表れる |
| 皮膚炎 | 皮膚のターンオーバーが進まず、炎症を引き起こす可能性がある |
| 食欲低下 | 胃腸機能の低下により、食欲低下や下痢を引き起こす可能性がある |
| 成長障害 | 身体の成長に必要な各種ホルモン類の分泌が滞る |
| 免疫機能の低下 | 免疫機能の低下により、感染症リスクが高まる可能性がある |
亜鉛不足で表れやすいといわれるのが「味覚障害」です。体内の亜鉛が不足すると、味を感じる「味蕾」と呼ばれる細胞の機能が低下し、味の感じ方が変化します。具体的には普段食べているものを変な味に感じたり、苦みを余計に感じたりするようです。
亜鉛は体内の赤血球や増殖やタンパク質の合成に使われる栄養素で、不足することで血液が不足する可能性もあります。亜鉛不足による貧血を「亜鉛欠乏性貧血」と呼び、余計な疲労感や立ちくらみといった症状と一緒に表れるそうです。
皮膚のターンオーバーには「ATP」と呼ばれるエネルギーを分解する酵素が必要で、この酵素を働かせるには亜鉛が欠かせません。そのため、亜鉛が不足すると皮膚のターンオーバーは進まず、炎症を起こしてしまうのです。とくに体内の亜鉛は皮膚に20%ほど存在しているといわれるため、不足した場合に皮膚へ影響しやすいそうです。
亜鉛は胃腸の粘膜にも影響を与える栄養素であるため、不足することで胃腸の機能が低下します。普段より消化液からの保護が弱くなるため、食欲の低下や下痢を起こしやすくなるのです。
亜鉛が不足すると身体の成長に必要な各種ホルモン類の分泌が滞ります。そのため、食べ盛りであるお子様の亜鉛が不足すると身長が伸びにくくなったり、成長が遅れたりします。長期にわたる亜鉛不足だと低身長のまま幼少期を終えてしまう可能性もあるため、お子様の亜鉛不足にはとくに気をつけなければなりません。
亜鉛には免疫細胞を活性化させて感染症のリスクを減らす効果があります。そのため亜鉛が不足すると普段よりも感染症にかかりやすくなり、病弱な体質に変化してしまうのです。細菌やウイルスへの抵抗力も弱まってしまうため、感染症が多い冬場のリスクが上がってしまいます。
ここからは、ダークチョコレートの含まれる栄養素が身体にもたらす効果について解説します。ダークチョコレートは亜鉛を始めとしたミネラルや健康によいとされる成分が含まれる食材です。一般にチョコレートは「糖質」や「脂質」などエネルギー面に注目されがちですが、ダークチョコレートの場合はカロリーを抑えながら不足しがちな栄養素を補えると言われています。
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血糖値の上昇には体内で分泌される「インスリン」が深くかかわっています。ダークチョコレートに含まれる「ポリフェノール」にはインスリンの過剰な反応を抑えて糖の吸収を和らげる効果があり、血糖値の改善につながるといわれるのです。
なお、ポリフェノールはカカオ由来の成分であるため、カカオ含有量が高いほど多く含まれます。ミルクチョコレートや糖分・乳成分の多いチョコレートにも含まれていますが、量は比較的少なく、効率よく摂取したい場合はカカオ含有量の高いダークチョコレートが適していると言われています。
ダークチョコレートに含まれるカテキン・フラバノール・エピカテキンといった成分には、血管系にかかわる以下の効果があるといわれています。
・血液の凝固の抑制
・血管内側の細胞の活性化
・血圧の低下
これらの作用については、心筋梗塞をはじめとする心疾患のリスク低下との関連が示唆されており、国内外でもダークチョコレートが血管に与える影響に注目が集まっています。
カカオに含まれる栄養素は直接的・間接的に食べた人の精神によい影響を与えるといわれています。例えば、チョコレートの甘みやなめらかな舌触りを感じることによる快感は、摂取した人に幸福感をもたらします。
また、ダークチョコレートに含まれるポリフェノールには抗酸化作用があるとされており、ストレスの多い日常において気分転換として楽しまれることもあります。
いくらダークチョコレートが健康によいからといって、むやみに食べればいいわけではありません。過度な栄養はときに毒へ転ぶ可能性があるため、ダークチョコレートを食べるときは適切な範囲にとどめなければなりません。ここからは。ダークチョコレートを食べるときの注意点について解説します。
ダークチョコレートはミルクチョコレートやビターチョコレートよりも低カロリーとはいえ、30gあたりおよそ180kcalある高カロリー食品です。食べ過ぎれば肥満につながりますし、健康によいとされる亜鉛やポリフェノールも摂取し過ぎるとかえって健康を害してしまいます。
また、普段の3食の食事に取り入れるよりは、間食として食べる場合がほとんどです。仮に3食の食事で栄養バランスが整っているなら、無理にダークチョコレートを食べる必要はありません。ダークチョコレートの摂取はあくまで栄養補助的な役割と認識するとよいでしょう。摂取量の目安としては、1日あたり20g前後にしておいたほうが無難です。
片頭痛をお持ちの方だと、ダークチョコレートの摂取でかえって症状が悪化する可能性があります。チョコレートにはヒスタミン・チラミンといった成分が含まれており、これらは偏頭痛を引き起こしやすいといわれているのです。
そもそも片頭痛は脳血管が拡張されることで起こりやすいといわれるため、血管を広げる効能ある成分はNGとされています。ダークチョコレートにはヒスタミン・チラミン・フェニルアラニンが多く含まれているため、カカオ成分の多いチョコレートほど片頭痛を起こす可能性が高まります。
チョコレートには重金属の類いが微量ながらも含まれており、強い金属アレルギーの方だとアレルギー反応を起こすことがあります。亜鉛のほかにもニッケル・クロム・銅・マンガンといった金属成分が存在しているため、これらの金属に弱い方は注意しましょう。
ダークチョコレートにはカフェインが含まれているため、不眠症でお悩みの方や妊娠中の場合は摂取を控えましょう。微量であれば摂取しても問題ないとされていますが、不眠症の方なら午後3時以降、妊娠中の方は1日200~300mg以内に抑えるのを推奨します。
※参考:厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」
チョコレートと亜鉛に関して、よくある質問を紹介します。
A. 健康効果を得るには、1日20g前後(板チョコ1/6〜1/5枚程度)が目安です。食べすぎるとカロリーや脂質の摂りすぎにつながるため、間食として少量を楽しむのがおすすめです。
A. カカオ含有率70%以上のダークチョコレートを選びましょう。亜鉛やポリフェノールなどの有用成分はカカオ部分に含まれているため、カカオ分が高いほど栄養価が高いと言われています。
A. はい。片頭痛を起こしやすい方や金属アレルギーのある方は注意が必要です。また、カフェインを含むため、妊娠中の方や不眠症の方は摂取量を控えるようにしましょう。
ダークチョコレートには糖質や脂質以外の栄養素が多く含まれており、健康によい食品として注目が集まっています。
とくに近年は健康効果を謳ったハイカカオチョコレートも多数ラインナップしているため、コンビ二やドラッグストアでも手軽に入手できます。普段の食生活で亜鉛を始めとしたミネラル成分やポリフェノールが足りていない方は、適量を意識してダークチョコレートを取り入れるのも一つの方法です。